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ビットコインが高騰している。新型コロナウィルス流行がもたらした景気低迷に対して刺激策として各国がおこなっている大規模金融緩和の影響で株価やゴールドなどの商品価格も上昇している。

2020年の始値から終値への推移を比較してみると、日経平均株価は23,319.76から27,444.17へと通年で17.6%の上昇(コロナショックにより3月に一時16,358.19まで下落)、NYダウは28,638.97から30,606.48と6.9%の上昇(コロナショックにより3月に一時18,213.65まで下落)、金先物は1520.85から1895.1へと25%の上昇(コロナショックにより3月に一時1,468まで下落)、一方でビットコイン先物はBTC1=USD7,194.89からUSD29,001.72へと403%の上昇を記録している(コロナショックにより3月に一時USD4,575.36まで下落)さらにビットコイン価格は2021年1月に入ってからも高騰を続け、一時USD41,946.74の高値をつけて現在はUSD35,000前後の水準にある。

ビットコインの価格推移

わずか12年前に誕生した、実物を伴わないデジタル上のデータであるビットコインを100年〜1000年の単位で資産と見なされてきた歴史を持つ株や金とそのまま比べるのは適切ではない部分もあるだろう。しかし3年ほど前に発生した暗号通貨バブルのときに2万ドルにせまったビットコインがシカゴ・マーカンタイル取引所に上場して先物市場で取引できるようになり、その後一時は3000ドル台まで下落し、また今回4万ドルの高値をつけたことで完全に信頼のおける資産として世界の投資家に認知されたのは間違いないだろう。

翻って暗号通貨バブルのときにこぞって上昇していたアルトコインと呼ばれるビットコイン以外の暗号通貨は時価総額2位のイーサリアムがほんの一瞬だけ当時の高値であるUSD1,420を更新しただけで、リップルやライトコインなどは当時の高値には遠く及ばない状態だ。もはや「暗号通貨」というワードでアルトコインとひと括りにするのに違和感を覚えるほどビットコインの信用度は高まっているといっても過言ではない。

ビットコインマイニングの今

マイニングはビットコイン投資にて他の投資と一線を画する部分である。通常の投資は市場に流通している株式や商品を売買するのが収益を得るほぼ唯一の構造である。「ほぼ」というのは、例えば金を産出する山や土地を買収してそこで掘削(生産)をおこなえば同様の構造になるがそこまでの投資はかかるコストの大きさと煩雑さから一般的ではないという意味でである。

買った価格より高く売る、あるいは売った価格より安く買い戻すことにより利益を獲得するという一般的な投資手法はもちろんビットコインにも当てはまる。しかし金や原油などより低いハードルでその「生産」にも参入することが可能なのがビットコインの特異な点なのである。要はゴールドの埋まっている金山や石油の吹き出す油井のオーナーになるのと同じ形の投資がビットコインでは我々個人投資家にも開かれていることになる。

この形の投資の特徴は生産物の価格が生産コストを上回れば利益が出て、価格が上昇するほどに急激にその利益が膨らんでゆくこと。なぜなら生産物の価格が上昇しても、生産にかかるコストはほぼ変わらないからだ。逆に価格が生産コストを下回れば損失が出るが、その損失は比較的限定されている。つまりリスクに対して期待リターンの大きい(リスクリワードの良い)、有利な投資であると考えて良いだろう。

ビットコインマイニング採算例

以下は最新のビットコインマイニングの収益性の一例である。

マイニングマシン:Antminer S-19(95Th)
マイニング拠点:シベリア・イルクーツク州(ロシア)
測定日時:2021年1月8日
稼働時間:24時間/日

採掘収入(BTC):BTC0.27801471/年/台(BTC0.00076168/日/台)
採掘収入(USD):約USD9,730/年/台(USD26.65/日/台)※BTC1=USD35,000換算

マイニングマシン導入コスト:USD9,100/台 ※マイニングマシンの価格は需給により変動する
ランニングコスト(電気代等):USD2,847/年

利回り:81.44%

現在価格であるBTC1=USD35,000前提で考えると最初の一年でマイニングマシンの初期投資を償却し、2年目からはランニングコスト負担のみで収益を得られるようなイメージである。

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