2021年年度末。日経平均株価は29,178円で引けた。バブル期以来30年ぶりの水準であり、2020年3月31日との比較では実に10,261円高という史上最大の上げ幅を記録した。
海外に目を向けるとアメリカのNYダウは依然として史上最高値水準の33,000近辺を推移している。一年前USD5,000程度だったビットコインは今やUSD60,000に達しようとしている。
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危機の中の株価上昇
「しまった、完全に乗り遅れた・・」と感じている人も少なくないのではないだろうか?一年以上続くコロナ禍で世界経済は大きなダメージを受けているはずなのになぜ株価の上昇は止まらないのだろう。実は景気は悪くないのか?
ワクチンを開発している会社、あるいはマスクを生産している会社などが大きな利益をあげているのは想像に難くない。巣ごもり需要という言葉もよく聞く。オンラインでの買い物が主流となりAmazonはあの巨大な売上を更に40%近く伸ばしたし、在宅でミーティングをしたり、学習をしたり、フードデリバリーを利用する機会は急激に増えている。
いや。しかし海外はおろか国内を移動して活動するということが極端に減少している中、航空や鉄道などは大赤字でありそれにともなうエネルギー消費も激減している。つまり国の土台を支えるインフラがガタガタの状態だ。やはり経済全体で見ると景気が良いはずがない。
だとすれば、やはり今の株式市場は実体からかけ離れたバブルなのだろうか?もしそうならバブル崩壊でいつか株価が暴落して自分が参入するチャンスがまた巡ってくる可能性はある。
だが、一方で・・
過去一年間に世界各国が景気対策のために施した未曾有の規模での財政出動ですでに資産インフレが引き起こされており、現在の高水準の株価は通貨価値が下がったことが原因なので元の価格に戻ることはない、という話も真実味がある。今一杯500円のコーヒーが昭和時代の一杯250円には戻らないのと同じように。
仮にそうであれば現金を保有して待っているのが今一番やってはいけないことになる。一体どうすれば良いのだ。。
この先下がるかもしれないし、上がるかもしれない。どうなるか自分にはわからない。しかもすべて現金で保有していることはリスク以外の何者でもないようにも感じる。そんな八方塞がりの状態を打開する方法のひとつが積立投資だろう。
毎月少額の資金で株式や債券、あるいはインデックスに連動したファンド(投資信託)を購入してゆく。価格が上昇するときも、下落するときも自動的に同じ金額ずつ「買い」を入れてゆく。もし今がバブルで将来暴落することがあったとしても必ず底値付近の価格を逃さずに買ってゆくことができる。
もし通貨価値が下がっているのが株高の原因であっても、資産インフレに耐性のあるファンドがその目減りを補ってくれる。積立投資あるいはドルコスト平均法はもともと短期的な変動リスクを排除して長期間に渡って安定した運用を目指すものであるが、ここ一年で更に資産の減耗を防ぐという重要な役割が新たに加わってきたように思える。
2021年の長期積立投資
もし乗り遅れたが何とか対策を講じたいというのであれば参入するタイミングを選ばずいつでも開始することができる長期積立は一考に値するだろう。
2021年4月現在の積立商品のラインナップは以下の通りである。いずれもクレジットカードによる積立が可能だ。
S&P500Index(S&P500インデックス)
運用:インデックス運用(パッシブ運用)
元本確保:あり
米国の主要株式指数である「S&P500」に連動するファンド。S&P500は1957年より発表されている指標で、ニューヨーク証券取引所、NYSE MKT、NASDAQに上場している企業の中から代表的な500社を選出し、その銘柄の株価を基に算出される時価総額加重平均型株価指数である。
MSCI FAFE Index(MSCI FAFEインデックス)
運用:インデックス運用(パッシブ運用)
元本確保:あり
米国及びカナダを除く先進国の株式市場のパフォーマンスを表すインデックスである「MSCI EAFE Index」に連動するファンド。EAFEはヨーロッパ(Europe)オーストラリア(Australia)及び極東(Far East)の意味でEAFEインデックスは1969年12月31日より続く最も古い国際株価インデックスであり外国株ファンドのベンチマークとして広く用いられている指標である。
エヴォリューション(Evolution)
運用:ポートフォリオ運用(アクティブ運用)
元本保証:なし
プラットフォームに用意されている150種類以上の世界中のあらゆる投資対象で運用されているファンドから自分の好みのファンドを選択して運用ポートフォリオを作成し、必要に応じて都度組み換え(スイッチング)をしながら運用する。