「Establish your Tax Residency」という表題のメールが2018年7月中旬よりHSBC香港口座保有者に順次届いている。メールの冒頭が上のような画像のメールである。「CRS=Common Reporting Standard（共通報告基準）」は2017年1月から100以上の国・地域で導入された海外居住者（非居住者）の口座情報の報告基準である。

CRS（共通報告基準）の報告項目

口座保有者の氏名、住所、納税者番号、口座残高、利子・配当等の年間受取総額等の情報がそれに当たり、当該国の金融機関はその国に居住していない外国人のそれらの情報を一定の様式に沿って管理し、定期的にその国の税務当局に報告する。報告された情報は各国の税務当局の間で自動的に交換されることになる。

HSBC香港からのメール「Establish your Tax Residency」の対処方法

CRSの施行に従い、HSBC香港では2017年1月より新たに口座開設をする人は居住地で発行された納税者番号（TIN=Tax Identificaion Number）を登録するように規定されている。納税者番号（TIN）は日本でいうところのマイナンバー。逆を言えばそれ以前に開設を完了していたHSBC口座の保有者はこの登録を行っていないことになる。だからこのメールを受け取るのも2016年末までに口座開設をした人である。

冒頭のメールの内容を要約すると、
・CRSに関わる香港の規定により我々（HSBC香港）は香港非居住者の居住地（納税地）を確認して、IRD（香港の税務当局）に報告しなければならない
・ついては以下のいずれかの方法により、あなたの居住地（納税地）に関わる情報を自己申告していただきたい
A.インターネットバンキングによる方法
B.書類の郵送による方法それぞれの具体的な対処方法は以下の通りだ。

A.インターネットバンキングによる方法

1.インターネットバンキングにログオン
2.「My Banking」のタブから「My Tax Residency Details」をクリック
3.必要事項を記入して「Continue」をクリック
4.Verifyのページが出るので記入事項に間違いがないかどうかチェックし「Confirm」をクリックして完了

B.書類の郵送による方法

1.https://www.crs.hsbc.com/en/rbwm/hongkongにアクセス
2.ページの中程にある「Individual Tax Residency Self-Certification Form (902KB, PDF)」のリンクをクリックしてフォームをダウンロード
3.必要事項を記入して「HSBC PO Box 74523 Kowloon Central Post Office Hong Kong」宛に郵送

この手続きは2018年10月15日までに完了する必要がある。