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2020年11月12日の日経平均株価の終値は25,520.88円。バブル崩壊以来となる29年ぶりの高値水準で推移している。

日経平均株価は2020年初に23,319.76円で始まり、2月6日に終値ベースで23,873.59円を付けてから新型コロナウィルスの流行によって一ヶ月あまりで30%以上も下落、3月19日に16,552.83のを付けたがその後V字回復している。航空や鉄道、旅行、飲食などが壊滅的な業績悪化に苦しむ中、なぜか株価はコロナ流行前であった年初から10%も高い位置にいるという状態。

NYダウの11月12日終値は29,080.17というこちらは史上最高値水準にある。2020年初は28,465.5で始まり2月12日に29,551.42という当時の史上最高値をつけてから3月23日に今年の最安値である18,591.93に下落、こちらは37%という暴落を演じた。終盤に失速したが11月9日には、取引時間中に29,933.83という大台の30,000に肉薄する最高値を記録した。ナスダックは2月19日の高値9,817.18から3月23日に6,860.67で底を打ったあとの急激なV字回復で6月頃には早々に史上最高値を更新して、11月12日の終値は11,709.59と新たな高みを見続けている。

新型コロナの発生地であるが早々に流行を食い止めて今は多くの人がマスクなしで出歩いているにも関わらず第二波、第三波の流行のニュースも聞かない中国の上海指数は年初の3,066.34から3月23日に安値の2,660.17で折り返し、11月12日の終値は3338.68。インドSENSEXは年初の41,340.27から1月14日に41,952.63を付けて3月23日には25,981.24まで40%近く急落し、11月12日の終値は43,357.19、史上最高値水準である。世界のGDPランキングのトップ3と将来の超大国インドはいずれもすでに今年の最高値を更新して推移している。

香港ハンセン指数は年初28,249.37から3月23日の21,696.13を安値にして、11月12日の終値は26,169.38。ドイツDAXは年初の13,323.71から2月19日には史上最高値の13,789まで上昇したが3月18日の安値8,441.71まで約40%下落、11月12日終値は13,052.95。英国FTSE100は年初の7542.4から1月17日に7674.6まで上昇、3月23日の4,993.9が安値、11月12日終値は6338.94。フランスCAC50は年初の6016.61から2月19日に6111.24まで上昇、3月18日の3754.84が安値、11月12日終値は5362.57。ブラジル・ボベスパ指数は年初115,652から1月23日に史上最高値の119,528まで上昇、3月23日には63,570へとこちらは45%以上の暴落、11月12日終値は102,175。

中国の影響力強化が続いている香港、コロナの再流行で苦しんでいるヨーロッパは年初の水準を抜けていないものの回復基調にはある。

株価だけではない。安全資産の金先物は年初USD1,520だったが、コロナ禍の不安な世情を反映するように上昇を続け8月には史上初めてUSD2,000の大台を突破した。直近もUSD1,800〜1,900で推移している。年初2%程度だった米国債権10年物の金利は第一四半期に急落(債券価格上昇)し、現在に至るまで1%以下の低空飛行。無国籍資産のビットコインは年初のUSD8,000台から直近は2倍のUSD16,000台で推移しており、USD20,000直前まで上昇した2017年暗号通貨バブル時代の高値を射程に捉えている。

もはや極端といっても過言ではないほどの人々の移動の減少や経済活動の停滞で年初のUSD60台から一時マイナス40ドルという信じられない価格を記録したWTI原油でさえ現在はUSD40台まで回復している。

一方で実体経済は復活には程遠い、、というかまだ先の見えないボロボロの状態だ。なのになぜ金融資産や実物資産の何もかもが上がっているのか?

わからない。ただ現金を銀行にそのまま保有していることが今一番のリスクであるのは間違いないようだ。。

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