東アジアの大国中国との良好な関係を背景に毎年6〜7%の経済成長を遂げているカンボジア。首都プノンペンでは往時の北京や上海を思い起こさせるような開発が進んでおり、国内唯一の港湾都市でありマリンリゾートでもあるシアヌークビルでは一年で街の風景が一変するほどの建設ラッシュだ。カンボジアの不動産は世界中から注目を集めており、日本からも多くの人が投資している。
カンボジアへの投資と銀行
その際に現地の銀行口座を持っていると支払いや賃貸収入の受け取りが国内の送受金で済むので投資家は現地を訪れるときに国内の銀行口座を開設することも多い。そして2019年時点でカンボジアはタイなどとともにCRS(共通報告基準)には加盟していない。
アクレダ銀行
「アクレダ銀行」カンボジアの最大の銀行である。
1993年に国連開発計画(UNDP)と国際労働機関(ILO)によるカンボジア人の所得向上・雇用創出のためにプロジェクトとして、中小零細企業を支援する非政府組織(NGO)として設立された。2000年10月に専門銀行に移行し、2003年12月には本格的な商業銀行としての免許を取得。2010年からアクレダ銀行Plc.は税引き後利益、支店数、ローンポートフォリオ、貯蓄、払込資本金、総資産等の全てにおいてカンボジア金融業界を牽引する地位を保持している。
2014年3月には急成長を遂げている企業で構成されるコミュニティ「Global Growth Company」にカンボジアで唯一選出され、同年9月に三井住友銀行が約100億円を投じて12.25%の株式を取得することになった。
アクレダ銀行は現在以下の子会社を保有している。
・アクレダ銀行ラオス(ACLEDA Bank Lao Ltd.)
・アクレダ証券(ACLEDA Securities Plc.)
・アクレダ研修センター
カンボジアの米ドル定期預金
カンボジアでは世界の基軸通貨である米ドル(USD)での定期預金金利がとても高いということで数年前より日本人の間でも人気を集めている。アクレダ銀行(Acleda Bank)では以下のように米ドル定期預金が3年物で5.50%、5年物だと6.50%にもなる。
https://www.acledabank.com.kh/kh/eng/ps_defixeddeposit
これでも一時期より利率は下落していて、以前は7%以上に達したこともあった。カンボジアには現地通貨リエルがあるがその信用は低く、経済は実質的に米ドルに依存し、人々もドルを信望している。経済発展中のカンボジアでは米ドルの資金需要が大きく、かなりの高金利で貸し出しをすることが可能なのだろう。
例えば10%貸し出せば預金者に5%の金利を支払っても5%の利ざやが取れる。しかし米国の中央銀行にあたるFRB(連邦準備制度理事会)が定めた政策金利は2019年7月の現在2.25〜2.50%なのでこの預金金利はかなり高い。アメリカの金融機関が大量のドルを低利で調達して、カンボジアの銀行で定期預金を組めばそれだけで簡単に大きな利益を手にすることができる。そして資金が流入するほどに金利は下がってゆき結局は他の国の米ドル預金と同じような水準に落ち着くはずだ。
しかしそういう事態には至っていない。そこが世界の投資家が取れるリスクと狙いたいリターンの間にあるプレミアムということになるだろう。いずれにしても自分が預金している間に金融危機や銀行の破綻が起こらなければ世界一信用の高い通貨で高利回りの運用ができるのは確かな話だ。リスクを理解して取り組むのであれば良い投資である。
【アクレダ銀行口座開設お問い合わせフォーム】
https://ws.formzu.net/fgen/S7777001/