2020年12月11日、中国江蘇省の蘇州市とその周辺都市で「デジタル人民元」の実証試験が開始された。中国では今年の10月すでに深センで5万人にRMB200ずつ配布する形で試験を行っているが、今回は10万人、総額2,000万元という前回の2倍の規模でおこなわれている。中央銀行が発行するデジタル通貨(CBDC)は各国で導入が研究されているがその進度は中国が最も早い。
もともと中国ではスマホアプリのアリペイやWeChatペイが普及していて、普段から利用者も電子マネーの決済に慣れている。そこへ抽選に当たった人にデジタル人民元を直接配ってそのまま使ってもらうといういかにも中国らしいトップダウンのスピードで推し進めた。電子決済が主流となり紙幣や貨幣が姿を消す時代はもう目の前かもしれない。そんな時代の主導権を握るべくどんどん行動しているというところだろうか。
人民元の影響力拡大
中国で暮らし始めた90年代、人民元(RMB)は僕にとって「遊びのチケット」だった。外貨との兌換が簡単にはできず中国国内だけで通用するそのローカル通貨は、ディズニーランドの中だけで通用する乗り物券やパスポートのようなもの。人民元は一歩中国の外に出たら無用の長物であり、高くない生活費に使って余った元はさっさと中国国内でのゴルフや夜遊びに散財してしまわなければならない対象だった。当時人民元と米ドルの為替レートはUSD1=RMB8.3で固定されていた。
あれから20数年。直近の米ドル・人民元レートはUSD1=RMB6.5。2000年代前半まで今よりもずっと安い水準で固定されていた為替レートが奏功して世界の工場と化し、貿易の拡大により中国は急速な経済成長を遂げた。対中貿易赤字に苦しんだアメリカはその原因が不当に安く留め置かれている為替レートのせいであるとし、再三に渡りアメリカは人民元を切上げるように中国に圧力をかけていた。そして2005年、人民元は中国人民銀行が定めた基準値の上下2%の範囲で為替変動を許容する管理フロート制という変動相場制に移行した。国の経済力にあわせてほぼ合理的に評価された人民元は固定相場制当時よりも30%程度高くなったことになる。
人民元とSDR(特別引出権)
2016年10月人民元は「SDR(Special Drawing Rights=特別引出権)」の構成通貨となった。SDRはIMFが加盟国に渡す仮想通貨である。もしIMF加盟国がなんらかの理由で外貨不足に陥ったときにはSDRを別の国に譲渡することにより、ドルなどの国際決済通貨を受け取って外貨準備高を増加させることができる。
SDRは世界のいくつかの主要通貨を発行国の輸出規模や国際的な決済での利用状況を勘案して算出した比率で組み合わせて作るもの。その構成通貨になるということは世界でもっとも重要な通貨のひとつであること認められたと解釈することができる。
現在のSDR通貨の構成比率は以下の通り。
米ドル:41.73%
ユーロ:30.93%
人民元:10.92%
日本円:8.33%
ポンド:8.09%
すでに米ドルやユーロに続く3番目、日本円よりも大きな比率で組み入れられている。これほどに世界的なプレゼンスが高まり、将来の通貨市場の主導権獲得を目指して着々と歩みを進めている人民元が今後の投資ポートフォリオに不可欠なものになるのは間違いあるまい。
サンライフの人民元貯蓄商品「ルビー(Ruby Endowment Plan 3/8)」
サンライフ社の「ルビー(Ruby Endowment Plan 3/8)」は確定リターン付き人民元建て貯蓄商品。3年払い(一括前納可)で8年満期なので中期の運用といえる。毎年の固定利息とともに人民元の為替損益が運用収益として見込める外貨貯蓄プランである。
【ルビー(Ruby Endowment Plan 3/8)の概要】
[被保険者年齢]
75歳まで
[支払期間]
一括払い、3年払い
※一括払いの場合3年分の保険料を前納という形態
[満期償還]
満期償還:契約から8年後
[確定リターン]
投資額RMB97,945以下の場合:2.3%/年
投資額RMB97,945以上の場合:2.61%/年
[死亡保障]
あり:投資額の101%と現金価値(Guaranteed Cash Value)の101%のいずれか高い方
[ルビー(Ruby Endowment Plan 3/8)の運用例]
プラン名:Sun Life Ruby Endowment Plan 3/8
加入時年齢:40歳
保険料支払期間:3年払い
支払い方法:年払い
年間投資額:RMB300,000/年
投資総額:RMB900,000
8年後満期解約返戻金:RMB1,088,629(返戻率121%)
[日本円での運用イメージ1:日本円と人民元のレートが同じだった場合]
40歳支払開始3年払いのルビープランを47歳時に満期解約した場合の受取金額
・40歳から42歳までの3年間、約465万円/年(3年間で約1,395万円)の保険料を支払う。
・47歳時に満期解約で1,687万円の解約返戻金が受け取れる。
・常に支払った以上の死亡保障があるので仮に以下の年度に死亡した場合は、投資したよりも多い金額の回収が可能。
1年目に死亡した場合:約470万円(投資額:465万円)
2年目に死亡した場合:約439万円(投資額:930万円)
3年目に死亡した場合:約1,409万円(投資額:1,395万円)
8年目に死亡した場合:約1,687万円(投資額:1,395万円)
※約RMB1=JPY15.5で換算
[日本円での運用イメージ2:日本円と人民元のレートが契約時RMB1=JPY15.5から解約時RMB1=JPY17に変動した場合]
40歳支払開始3年払いのルビープランを47歳時に満期解約した場合の受取金額
・40歳から42歳までの3年間、約465万円/年(3年間で約1,395万円)の保険料を支払う。
・47歳時に満期解約で1,850万円の解約返戻金が受け取れる。
【お問い合わせはこちらから】
https://ws.formzu.net/fgen/S19274410/